「働く」とは?フジツボを削る青春時代を過ごして学んだこと
財布からお金を出す瞬間がつらい。
「働くとは?」と聞かれたので振り返ってみた
ひょんなことから先日
「あなたにとって『働く』とは?」という質問を受けました。
そこで自分の「働く」にまつわる人生を振り返ってみると
意外と色んなところで働いていたことを思い出したので
ここにツラツラと書いていこうと思います。
いい振り返りになるので、みなさんもぜひ、やってみてくださいね!
(6歳~12歳)〜税金を学ぶ〜
仕事:おもちゃの生産・販売
あれは6歳の頃でしょうか。
グニグニと形を変えられるスライムのようなオモチャで遊んでいたら破裂してしまい、
中から大量の小麦粉が出てきました。
「また買ってあげるねー」と母は言ってくれたのですが
どう見ても材料が風船と小麦粉だけなので
「これは自分で作れるな」と考えました。
そこで材料と注射器を用意して自作してみたら
売り物と遜色ないクオリティのモノが出来上がったので
「これは売れる」と確信しました。
6歳にして金の魅力に憑かれた僕は日夜、白い粉を詰め込んだ風船を大量生産し
狂人のように学校で売りまくったのですが
当初は「たくましい子どもだ」と静観していた学校側も
売上が1万円を超えた段階で「これはまずい」と動き出し
売上の90%、実に9000円を没収されました。
僕は6歳にして「税金」という言葉を知ったのです。
この仕事の良いところ:儲かる
やめた理由:税金
(13歳~18歳)〜方向性を見失う〜
仕事:ヨットの船底掃除
ヨットをハーバーに停めていると、船底にワカメや貝が付着します。
一体どこから湧いてくるのか本当に不思議なんですが、
1ヶ月も放置すると「びしぃー!」っと張り付いてしまい
船の速度低下、傷みを引き起こします。
大抵の人は船を陸にあげて船底掃除するのですが、
これにはお金がかかります。
そのお金を出したくない人は船を海に放置してしまうので、
こういう船は船底がワカメ・貝だらけになります。
その船の底に潜り、ワカメや貝をヘラで削り落とすのが僕の仕事でした。
「すぅー」と息を吸って、海に潜り、ヘラを使って削りまくります。
ワカメは面白いように取れるのですが、フジツボが難敵でした。
ビルの建設に使えるんじゃないかってくらいの強度でへばりついているし、手元を誤るとフジツボの先端に指を切られるので、
こいつが付いている船に当たると「今日は厳しいな・・・」と気持ちを引き締めたものです。
この仕事のメリット:儲かる
やめた理由:労働環境。冬は寒い、夏はクラゲに刺される。
英会話カフェのチャットホスト
英会話カフェでお客様と1時間くらい英語で話す、チャットホストという仕事もやっていました。
入店したら約6組、つまり6時間くらいぶっ続けで話し続けます。
話が盛り上がると次回お客様が来店された際に指名料をいただけます。
この仕事のメリット:いろんな人の話を聞ける。
やめた理由:常に欧米人のテンションを求められる。
ホテルの配膳
ホテルのビュッフェの皿を取り替えたり、会議室にお茶を配ったり。
この仕事のメリット:ビュッフェの残り物をいただける
やめた理由:この世全ての悪が詰まった職場環境
(19歳~21歳)〜失敗の連続〜
英会話教師 (未遂)
当時の英会話スクールは資格やら何やら諸々必要だったので
「現役英国大学生が、英会話の練習に付き合います!柔道もできます!」
みたいな怪しさ全開のチラシを作って近所のポストに投函した記憶があります。
当然、連絡は一本もありませんでした。
楽譜の書き起こしサイトの立ち上げ
バイオリンを習った影響で、聞いた曲の楽譜を起こせるようになっていたので
J-POPの人気曲の楽譜を起こして販売するサイトを作ったのですが
ロシアのクローラーしかアクセスが来ませんでした
この仕事のメリット:作曲家気分を味わえる
やめた理由:ロシアのクローラーしか来なかった
旅行ガイドサイトの立ち上げ
海外の富裕層向けに「丸1日、バイリンガル学生がつきっきりで日本を案内します!」
というサイトを立ち上げたものの
あまりにも怪しすぎたのか、やはりロシアのクローラーしかアクセスが来ませんでした
この仕事のメリット:ウェブサイトの勉強ができる
やめた理由:ロシアのクローラーしか来なかった
まとめ
こうして振り返ってみると、不思議な仕事がいっぱいあるものですね・・・
そして色んな仕事(ほとんどが失敗に終わる)を経て、とても大切な事を学んだ気がします。
それは「お金を稼ぐのはすごく難しい」ということ。
幸いなことに今では毎月会社から給料をいただいておりますが
この裏にどれほど先人たちの苦労があったか、
想像するだけで申し訳ない気持ちになってしまいます。
船底のフジツボを必死で落としたのに約束の報酬をもらえなかったり、
ロシアのクローラーしか来なかったり、
本当にお金を稼ぐのって難しいんですよね。
だから「あなたにとって働くとは?」と聞かれた時、僕は
「お金を稼ぐ難しさを学ぶこと」と答えました。
若干ドヤった顔で。
なので息抜きはほどほどに
再び勉強に取り掛かろうと思います。解散!